スプレッドが安定していて約定力に優れた業者を最大限活かす
FXの億トレーダーの収支を見ていると、大きく負けている日がよくありますよね。それを見た初心者の方は、「億トレでも大損するんだから、リスクを取らないと勝てないんだ」と思ってしまいがちです。でも、それは少し違います。
「億トレだからこそ大損することがある」というのが本質です。
なぜかというと、億トレーダーと私たちとでは目指している収支がまったく違うからです。億トレーダーは月に1,000万〜2,000万円以上を稼ぐことを目指しているため、必然的に大きなロットでトレードする必要が出てきます。
たとえば、これから紹介する即損切りブレイク狙いのトレードなら、200〜300lotまでは張ることが可能です。ですが、それ以上のロットを張るとなると話が変わってきます。
まず、ロットを積んでいく時間がありませんし、それに加えて一度に200lot以上発注できる業者は、スプレッドが広がりやすく、約定力が低いことが多いです。そのような業者でブレイク狙いのトレードをしても、まず勝てません。
スプレッドを踏むリスクがあるうえに、たとえ踏まなくても約定力が弱いため、不利なレートで約定することがあります。また、損切りしようとしてもスプレッドが急に広がって結果的に損切りが遅れてしまうこともあります。となると、億トレーダーは、それ以外のトレードスタイルも取り入れざるを得なくなります。
たとえば、ブレイク後に大きく乖離したタイミングでボタン連打による逆張りを狙ったり、ロットを積む時間を確保するためにラインの手前から先にエントリーする、といった戦略を取ることになります。こうなると、トレードの難易度が一気に跳ね上がります。
ここで一度、立ち止まって考えてみてください。
まだ安定して勝てていない段階で、わざわざ難易度の高いトレードに挑む必要はあるでしょうか?
多くの人にとって、月に100万円の利益でも十分に大きな金額だと思います。実際、相場が良ければ即損切りブレイク狙いのトレードだけでも月500万円近くを稼ぐことも可能ですし、200万くらいなら十分狙える水準です。
つまり、勝てるようになる前から、大きなリスクを背負って月4桁(1000万円以上)を狙うようなトレードをする必要はまったくありません。約定力の優れた業者を使えば、ボタンを押したそのレートで約定されるほど速いです。
そして、その優位性を最大限に活かせるのが、即損切りのブレイク狙いのトレードです。それでは、その手法についてご紹介します。
ローリスク・ハイリターンの構造が作れる
ブレイク狙いでは、「抜けなければ即損切り」というルールを徹底することで、損失を1pips以内に抑えることが可能です。もちろん、エントリー直後に逆行した場合は1pipsを超える損切りになることもありますが、エントリー後に一度でも順行してから逆行するパターンを含めると、平均損切り幅は1pips以内に収まることが多くなります。
たとえば、1pips以内の損切りで3回トレードして、うち1回で2pips取れたとすれば、収支はプラスです。そして、相場が良いときはブレイク後に3~5pips、非常に良いときは8pips以上一気に伸びることもあるため、平均損切りを1pips以内に保てれば、1回の勝ちで大きく収支がプラスになります。
さらに、ブレイクアウト狙いの勝率は経験上33%以上を維持できることが多く、むしろそれを下回るようなトレードをするほうが難しいです。ブレイクで伸びるときは勢いよく一方向に進むのに対し、逆行はその勢いほど強くない傾向があります。この点が、ブレイクアウト戦略が最強である理由の一つです。
このルールを徹底すれば、「負けても軽傷、勝てば大きく勝てる」=ローリスク・ハイリターンのトレード構造となります。
相場は偏りが出やすい
ブレイクアウト戦略は、トレンドが出ている相場との相性が非常に良いです。一度流れが出ると、高値を更新したタイミングで新規の買いが集まり、同時に直近の売りポジションの損切り注文も巻き込むことで、連鎖的に値動きが加速します。こうした動きが続くことで、同じ戦略で連勝しやすい環境が生まれます。
一方で、レンジ相場や方向感のない相場では、ブレイクしてもすぐに戻るパターンが増え、連続で損切りになるリスクが高まります。
このように、相場には勝ちやすい局面と負けやすい局面という偏りがあり、それを前提にしたトレードルール作りが必要です。
たとえば、1度負けたラインでは再度負けやすい傾向があるため、一度損切りになったラインは、明確に抜けるまではエントリーを控えるといったルールを設けます。そして、綺麗に抜けたと判断できれば、戻しを待ち再びブレイク狙いで入ります。
このようにすると、勝ちやすい環境で連勝しやすく、負けやすい環境では被害を最小限に抑えることができるため、結果的に勝率も収支も安定してプラスに偏りやすくなります。
監視が圧倒的に楽
ブレイクアウト戦略では、エントリーポイントが明確です。あらかじめラインを引いておき、その手前6pips程度でアラームを設定しておけば、アラームが鳴ってからチャートを確認してエントリー判断ができます。そのため、常時チャートを凝視する必要がありません。
一方で、押し目買い・戻り売りはチャートの波形や勢い、ローソク足の形状を見ながら判断する必要があり、張り付き時間が長くなる傾向があります。
また、押し目買いはライントレードに比べて再現性が低く、負けが続くと「早く取り返したい」と思ってしまい、自分都合の無理なエントリーをしてしまいがちです。
その点、ブレイクアウトは「ラインまで待つ」というルールがあるため、冷静なトレードがしやすく、精神的にも肉体的にも負担が少ないのがメリットです。
相場は自分でコントロールできません。だからこそ、休むポイントが明確にあるという点で、ブレイクアウト型のライントレードは長期的に安定してトレードを続けたい人にとって非常に適した最強の戦略だといえます。